ケース③ 職務上のトラブルからのうつ病

ケース③ 職務上のトラブルからのうつ病

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第3弾となる今回は、正社員として働いていた方が、病気によって退職を余儀なくされた際の障害年金受給事例です。

働き盛りの世代にとって、突然キャリアが断絶し、無職になることへの不安は計り知れません。
特に、日常生活の細かな動作(食事や外出など)まで支援が必要な状態では、再就職を考えることすら困難です。
そうした「空白の期間」を支え、治療に専念するための環境を整えてくれるのが障害年金という制度です。


今回は、仕事上のトラブルからうつ病を発症された方をご紹介します。専門職としての自負があったからこそ、現状を受け入れることに葛藤されていたAさんが、どのようにして障害年金2級の受給に至ったのか。そのプロセスを詳しくお伝えします。

職務上のトラブルから自信を喪失し、うつ病を発症。
日常生活全般に支援を要する状態で障害厚生年金2級を受給したケース

相談者
• 性別 :女性
• 年齢層 :30代
• 職業 :無職(元・正社員)
• 傷病名 :うつ病
• 決定した年金の種類と等級 :障害厚生年金2級

相談時の状況
長年、責任ある立場で勤務されていたAさんですが、職場内での業務方針を巡るトラブルをきっかけに、周囲から自身の判断やこれまでのキャリアを強く否定されるような出来事がありました。この衝撃から、抑うつ気分や強い不安、不眠などの症状が出現し、ほどなくして出勤が困難となりました 。
休職期間中に懸命な治療を行い、一度は復職を試みたものの、職場の人間関係や「周囲に気を遣われている」という過度な不安に耐えきれず、病状がさらに悪化 。結果として退職を余儀なくされ、現在は外出もままならず、基本的な生活の多くを配偶者のサポートに頼る日々を過ごされていました 。

相談から請求までのサポート
専門職としての自負があった方ほど、日常生活が送れなくなっている現状を言葉にするのは辛いものです。そのため、ご本人の心情に配慮しながら慎重にヒアリングを重ねました。本人は自立を望む一方、実際には食事や清潔保持、買い物などに家族の促しや援助が不可欠な状態であったため、その実態を申立書へ具体的に反映させました 。また、対人交流が著しい負担となり、単独外出が困難で通院にも付き添いが必要な現状を整理し、社会的な孤立を明文化しました 。さらに、単なる体調不良ではなく、意欲低下や集中困難などの精神症状によって業務遂行が客観的に不可能な状況であったことを、病歴に沿って論理的にまとめました 。

結果
審査の結果、障害厚生年金2級の受給が決定しました。
現在は経済的な不安が軽減されたことで、落ち着いて治療に専念できる環境が整っています。