春は退職や就職、転職など、生活環境が大きく変わる季節ですね。新しい道へ進む中で、一時的に収入が減少してしまい、「毎月の国民年金保険料を支払うのが厳しい…」と悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。
以前のコラムで「法定免除制度」をご紹介した際にお約束していた「申請による保険料免除制度」について、今回は詳しく解説いたします。
目次
令和8年度の保険料は月額17,920円。未納のまま放置するのは危険です!
令和8年度の国民年金保険料は、月額17,920円となります。
収入が少ない時期に毎月この金額を納めるのは、経済的に大きな負担ですよね。
しかし、支払いが厳しいからといって「未納」のまま放置してしまうのは、非常に危険です。国民年金は老後の「老齢年金」だけでなく、万が一病気やケガで障害を負ったときの「障害年金」や、遺された家族のための「遺族年金」という大切な保険給付の役割も持っています。
過去のコラム「国民年金未加入の怖いお話」や「学生納付特例制度」でもお伝えした通り、未納期間があると、いざという時に障害年金が受給できなくなってしまうリスクがあるのです。
申請による「免除・猶予制度」とは?
経済的な理由で納付が難しい場合には、ご本人の申請によって保険料の納付が免除、または猶予される制度が用意されています。
1. 保険料免除制度
所得に応じて、保険料が「全額免除」「4分の3免除」「半額免除」「4分の1免除」となる制度です。
2. 納付猶予制度
年齢や収入の要件を満たす場合、保険料の納付が「猶予(先送り)」される制度です。
※学生の方には「学生納付特例制度」が用意されています。
退職して次の仕事がまだ決まっていないなど、失業を理由とする場合も特例が適用されることがありますので、まずは市区町村役場の国民年金課に行って相談されることをおすすめします。
障害年金における「免除・猶予」の最大のメリット
障害年金は「保険」としての性質を持っているため、原則として「障害の原因となった病気やケガの初診日前に、一定の保険料を納付していること」が求められます。
ここで重要なのが、「免除や猶予を受けた期間は、保険料を納付した期間とみなして計算される」という点です。
つまり、経済的に苦しくて保険料が払えない時期であっても、きちんと免除や猶予の申請手続きをしておけば、万が一の際の「障害年金を受け取る権利(受給権)」をしっかりと確保することができるのです。
| 保険料の状況 | 老齢基礎年金の受給資格期間への算入 | 老齢基礎年金の年金額への反映 | 障害基礎年金、遺族基礎年金の受給資格期間への算入(※1) |
| 納付 | あり | あり | あり |
| 免除(全額・一部) | あり | あり(※2) | あり |
| 納付猶予 | あり | なし | あり |
| 未納 | なし | なし | なし |
(※1)障害基礎年金および遺族基礎年金を受け取るためには一定の受給要件を満たす必要があります。
(※2)免除された期間がある場合の年金額は、全額納付した場合と比べて低額となり、反映割合は免除の種類(全額、4分の3、半額、4分の1)によって異なります。
制度を正しく理解し、生活を守りましょう
「今は健康だから大丈夫」「払えないから仕方ない」と放置せず、免除や猶予の制度を積極的に活用してください。
それが、未来のあなたやご家族の生活を守るための大きな備えとなります。退職や転職の際には、忘れずに年金の手続きを行ってください。
「免除の手続きを忘れてしまっていたけれど、今の自分の状態で障害年金はもらえるのだろうか?」など、ご自身の受給要件に不安がある方は、ぜひ一度『ごきそ障害年金相談室』までお気軽にご相談ください。
お話を丁寧にお聞きし、最適なご案内をさせていただきます。

